古都春秋
このあいだ奈良へ行ってきた。友達と一緒だったので、よく食べ、よく飲んだのだが、観光もちゃんとしました。
今年は紅葉が遅かったらしく、ちょうど赤や黄色の紅葉がまだ散らずにいたので楽しめた。東大寺は大きくてよいのである。高いところにある二月堂から見ても、東大寺の伽藍が堂々とそびえている。金色のしびがまた素敵なのだ。
そういえば、前に行ったときは春で、桜がきれいだったっけ。そう思って、コンピューターのなかをかきまわし、前に行ったときの写真を見つけだした。奈良には桜がよく似合う。「あおによし奈良の都の八重桜今日九重に匂いぬるかも」
左・夢殿の桜 右・吉野の西行庵
法隆寺の夢殿の庭に咲いていた枝垂れ桜も、まるで夢のようだった。夢殿だけに雰囲気がある。
でも、夢殿は移築されたそうだから、桜はあとで植えたんでしょうね。
春には中宮寺は山吹の花が満開だった。花がないと中宮寺はコンクリートの土台が目立ってちょっとね。
今回は吉野山まで足を伸ばして、西行庵まで行った。けっこうな山道で、登り下りがあり、息が切れたのだった。情けない話だが、帰ってきてから筋肉痛。
その吉野山の西行庵では紅葉がすばらしかった。これ、ワンルームなのである。大きな窓に障子や雨戸はあったのかな。それにトイレはどこにあるのだろう……と考えることが無粋である。水は湧き水があるんだけどね。
左・法起寺の塔 右・法輪寺の塔
前には行きそびれた斑鳩の三塔――法輪寺と法起寺の三重の塔、それに法隆寺の塔を入れて三つ――も全部見られてラッキー。塔の背景の空は澄み切っていた。
「高校生のころ、『古寺巡礼』が好きでね」なんて話していて、その著者の名前がどうしても出てこない。東京に帰ってから、やっと思い出した――和辻哲郎。記憶力も筋肉痛と同じで、あとからやっと動きだす?
四季のある国はいいですね。

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